かつまたかわらばんNo.205「モズクのこと」
小野 智博
5月が旬のモズクはナガマツモ科に属する海藻の総称で、長さは数十㎝に枝分かれし、表面には多糖類が分泌され、手で触るとぬめりがあります。
主に熱帯や温帯の浅い海に分布し、冬から春にかけて岩礁に生えますが、夏には他の海藻類と同様に枯れてしまいます。他の藻類に付着することから、「藻付く」という名前になったと言われています。
海中に自生している時は褐色で、熱を通すと緑色が出てきます。主産地は90%以上が沖縄県で、養殖されたものが9割を占めます。
食材としては、酢であえた「もずく酢」が主流です。他には生のモズクを天ぷらにしたり、吸い物、雑炊などにも利用されます。
モズクに含まれているフコダインと豊富なミネラルは、肌の保湿力を高める働きがあり、気になるシワを抑える効果が期待できます。
またモズクと酢を一緒に摂ることで代謝が活発になり、毛髪にも効果があります。
フコダインにはコレステロール値を下げる働きがあり、糖尿病や高血圧にも効果があります。抗酸化力が強く、がん予防にも期待できます。
食物繊維が善玉菌の栄養源になり、腸内環境を整える働きもあります。
モズクを食べて、健康な粘り強い身体になりましょう!